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私はALSで従兄を亡くしました。

私のいとこは20年程前にALS(筋萎縮性側索硬化症)で40歳の若さでこの世を去りました。
今こそ、ドラマや映画そしてメディアでも多く取り上げられ認知度の高いALSですが、当時は一般的には全く知られていない「奇病」の様な扱いでした。

一人っ子の私にとっては、兄の様な存在だった「タカヒロ」兄ちゃん。背が高くてイケメンだった彼と赤坂のケーキ屋さんでデートしたことを昨日の様に思い出します。

この一年、私は訪問美容の勉強の為、この世界のプロの先生に同行させて頂き、ALS専門の施設に何度もお邪魔して、カットやカラーのアシスタントをさせて頂いています。

全身の筋肉の力がだんだん無くなっていく病気の為、お客様によって状態は様々です。
完全に寝たきりの方もいらっしゃれば、車イスに移乗して施術させて頂くこともあります。
ALSは最後まで見る・聞く・匂う等の感覚は失われません。
先生のお顔を見るなり、皆さんお顔が輝きます。キレイになるって本当に大事な事。そして人様をキレイにして差し上げることができるって本当に幸せな事です。

先日のお客様は、目の動きで(一文字一文字、字を追いながら)コミュニケーションのとれる方でした。
そして彼女のヘアスタイルの御希望は「前髪を作れるようにして欲しい」でした。
ヘアカタログを見せながら、前髪の感じを決め、カット・カラーを終え満足気なお客様の笑顔を見た時は、こちらが本当に嬉しくなりました。

当たり前の事だけれど、これからの訪問美容ってこうじゃなきゃいけない。
単にサッパリとカットされていればOK。それは御本人の意思ではありません。相手に寄り添うことの大切さを、改めて思い知らされました。
もう少し待ってくれれば、オシャレでイケメンだった「タカヒロ」兄ちゃんも最後まで男前にしてあげられたのに…。
ノーベル賞を受賞した、山中伸弥先生のips細胞の研究が現代の医学では、どうしようもないと言われていたALSの治療に有効な物質をつきとめたとも言われています。
どうか、一日も早い治療薬の開発を。

そして、僅かでも私達美容業界の人間が「心」のケアのお手伝いができるようになることを願ってやみません。

代表 本間純子

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